会話が途切れるのは、あなたがつまらないからとは限りません。たいてい、同じ話題を掘り続けているのが原因です。ここでは、横の話題に飛ぶ、一段深く聞く、先に自分の話をしてから聞く、という言い方を紹介します。一問一答の面接のような会話が、お互いに話を出し合うやりとりに変わります。
「それで思い出したんだけど」で横に話題を広げる
話題が尽きかけている。相手は週末に山登りに行った話をし終えたところ。
- 「で、登り終わったら3日間ずっと筋肉痛。」
「それで思い出したんだけど、前に山登りの途中で、観光客のパンを奪い合う猿の群れに出くわして、その場で固まって動けなかった。山でいちばんありえなかったことって何?」
「へえ、すごいね。じゃあ他に趣味ってある?」
相手が話し終えたばかりのエピソードを「すごいね」のひと言で流して、アンケートのような質問に飛んでいます。話を聞いていなかったと思われます。
会話が途切れるのは、たいてい同じ話題の中だけで掘っていて、掘り尽くしてしまうからです。「それで思い出したんだけど」と言えば、今の話から関係のある別の話に、自然に飛べます。先に自分の小さなエピソードを話してから、質問を返します。質問は「いちばんありえなかったことは?」にします。「何かあった?」だと、「特にない」のひと言で話が終わります。
話を横取りしたり、どちらがひどい目にあったか張り合ったりするために使わないでください。相手がつらい話をし終えたときは、まず気持ちに応えます。すぐ自分の話に切り替えないでください。
もう一段「なんで」を聞く
お互いの基本情報を話し終えたところ。相手はコンサルの仕事をしていると言う。
- 「経営コンサルの仕事してる。」
「なんでコンサルやろうと思ったの?最初からやりたかったの?それとも回り道してたどり着いた感じ?」
「コンサルかあ、じゃあ忙しいでしょ?」
「忙しいでしょ?」には「まあね」か「うん」としか返せません。相手が大事にしていることは何一つ聞けていません。
「何の仕事?」で返ってくるのは職業名だけですが、「どうしてこの仕事を選んだの?」と聞けばストーリーが返ってきます。そこには相手の価値観や転機、大事にしていることが入っています。後半で2つの方向を出しているので、相手は話し始めやすくなります。
相手が明らかに仕事の話をしたくなさそうなら、話題を変えます。「なんで」を3回続けると面接になるので、合間に自分の話もはさみます。
「好き?」を「どう?」に変える
相手がこの街に引っ越してきて1年。
- 「去年、地方から引っ越してきたばっかりなんだ。」
「こっち住んでみてどう?外から来た人にここがどう見えるのか、気になってて。」
「ここ好き?」
「まあまあかな」としか返せません。相手は話すことがないし、こちらも何の話も聞けません。
「ここ好き?」には「まあまあ」としか返せません。「住んでみてどう?」なら、天気、街のペース、交通、ホームシックになるときなど、相手は描写したり比べたりできます。なぜ気になるのかをひと言添えると、質問がアンケートっぽくなくなります。
相手の答えが短いときに、また広い質問を投げないでください。先に自分の感想を話して、相手に話の材料を渡します。
相手の最後の言葉を繰り返す
相手がおもしろいことをさらっと口にして、そこで止まった。
気軽な「もしも」の質問
デートの途中。まじめな話題が一通り終わって、少し平坦な空気。
先に自分の話をしてから、相手に聞く
気づけば5回連続で質問していて、相手の答えがどんどん短くなっている。
半分冗談で相手を当てにいく。外れても大丈夫
しばらく話していて、いい雰囲気。
3人以上で話が止まったときの救いの質問
あなたと相手と、相手の友だちの3人で立ち話をしていたら、急に静かになった。
1対1で話が途切れたら、最近楽しみにしていることを聞く
知り合って間もない相手と二人でお茶をしている。仕事の話が終わって、数秒静かになった。
自慢はせずに、手がかりを1つ置いておく
相手に、週末は何をしているのか聞かれた。
話の裏にある努力を認める
相手が、学生時代にバイトしながら授業に出ていた話をする。
話を横取りしない。まず最後まで話してもらう
相手がひどい賃貸トラブルの話をしている。ちょうど自分にも、もっとひどい経験がある。
今日はあまり話したくないとき
今日は少し疲れていて口数が少ない。でも相手の話を聞くのは好き。
話が重くなりすぎたら、そっとそらす
初デートでうっかり政治の話になり、二人の立場が違って、空気がピリつき始めた。
意見が違うとき、譲らずにケンカもしない
相手は遠距離恋愛は絶対うまくいかないと思っている。あなたはそう思わない。
おすすめを聞いて、次につなげる理由にする
相手はコーヒーを淹れるのが得意だと言う。
さっきの笑いどころを拾う
1時間前、相手が自分のことを「寒がりすぎて、もはやアイスランド人」と言っていた。今、二人でレストランを出たら風が強くなっていた。
沈黙をそのままにしておく
二人で川辺に座っていて、会話が自然に数秒止まった。