「相手を尊重しよう」に反対する人は、まずいません。でもその言葉は、彼女が話の途中で体を後ろに引いたその1秒に、何をすればいいかは教えてくれません。
境界線の尊重は、とても具体的な習慣の集まりです。そのほとんどは、相手がためらう、体を引く、嫌と言った直後の2、3秒に起きます。その2、3秒にあなたがしたことは、あなたが口にした「ちゃんと尊重してるよ」のどの一言よりも長く、彼女の記憶に残ります。
ここではデート中の男性に向けて書いているので「彼女」と書きます。でもこの8つは、どの性別にも、どんな関係にも同じように当てはまります。
境界線を尊重する8つのこと(デートの流れ順)
1. 彼女が一歩引いたら、あなたも一歩引く
体を後ろに引く、腕を組む、体を横に向ける、バッグを二人のあいだに置く、返事がどんどん短くなる。どれも彼女が距離を調整しているサインです。そういう意味なのか確かめる必要はありません。そのまま距離を彼女に返します。少し座り直す、手を引っこめる、気楽な話題に変える。
その場ではこうする:椅子を少し後ろに引いて、「さっき言ってたカフェ、どこにあるの?」と続ける。話は続き、距離は彼女が楽な位置に戻ります。謝る必要はないし、もう二度と近づけないと思う必要もありません。彼女がリラックスして自分から寄ってきたら、またゆっくり進めばいい。
この習慣は彼女が一歩引いたら、あなたも一歩引くのレッスンにもっと場面があります。彼女がスマホを見はじめたとき、近すぎると言われたときの引き方も入っています。
2. 誘ったら言い終わって止まる。「嫌」を言いやすくする
面と向かっていると、人は断りにくいものです。その場では「いいよ」と言ったのに、駅まで歩くあいだに後悔して、既読無視で片づける人はたくさんいます。逃げ道は言葉で足さなくても、言い終わったら黙ることで作れます。しつこく聞かない、理由を足さない、彼女が嫌と言ったら「わかった」と返し、口調はさっきのまま。そうしてもらった答えのほうが、本心である可能性が高くなります。
その場ではこうする:「もう少し川沿いを歩きたい。」言ったら止まって、返事を待つ。彼女が疲れたと言ったら、「わかった、じゃあ駅まで送るよ。」
彼女のためらいと「嫌」のレッスンでは、こういう誘い方だけを練習します。
3. 「嫌」と言われたら、理由を聞かない
「なんで?」はただの好奇心に聞こえますが、実際には彼女の「嫌」を弁護が必要な立場に変えてしまいます。理由を言われたら、あなたはついその理由を解決したくなる。言われなければ、彼女があなたに説明の借りがあるような空気になります。
その場ではこうする:
理由は聞きません。話は続いて、空気もさっきと同じ。
「わかった、大丈夫。」と言ったら、本当に大丈夫にします。ため息をつかない、10秒黙りこまない、10分後に言い方を変えてもう一度誘わない。断られたあとの10秒に何が言えるかは、断られたときの返し方にそのまま使える5つの言い方があります。
ここで扱っているのは、はっきりした「嫌」です。彼女が「初対面で家に行くのはちょっとね」と言いながら、まだその場にいて、話も続いているなら、それは誘いへの迷いです。そのときのやり方は次の項目にあります。
4. ためらいは2種類ある。誘いへの迷いは聞いていい、触れたときのためらいは止める
誘いに迷っている:「初対面で家に行くのはちょっとね」「明日早いんだよね」。言いながらも、まだその場にいて、話も続いていて、あなたと一緒に歩いている。これは彼女が自分にどう言い訳するか考えているところで、一言でひるむ必要も、言い負かす必要もありません。何が心配か聞いて、その心配に答えます。冗談で軽くしてもいい。そのまま本音を言ってもいい。あなたは確かにそうしたいけれど、彼女がしたくなければ何も起きない、と。それを聞いても彼女が行かないと言うなら、3つめのとおり、家まで送ります。
その場ではこうする:「何が心配?そのまま言って。」答えを聞いたら、その一点に一言で答える。
触れたときにためらう:あなたが手に触れる、近づくと、彼女が「うーん……」と言う、反応がない、体がこわばる、急に下を向いてスマホを見る。そうなったら止めて、手を引っこめ、話を続けます。彼女がまた自分から近づくのを待つ。嫌と言った、体が引いているなら、言葉どおりに受け取ります。「本当は嫌がるふりをしているだけ」という考え方は、ここでは採りません。
その場ではこうする:手を引っこめて、元の距離に座り直し、さっきの話の続きをする。
この2つの見分け方は、無料レッスンのためらいを見分けるで判断の練習ができます。
5. 一歩進むごとに、その一歩への反応を見る
手をつないでも、キスしていいとは限りません。キスしても、家に来るとは限りません。家に来ても、その先の一歩一歩が全部いいとは限りません。一歩進むごとに、その一歩への彼女の反応を見ます。寄ってくる、応えてくれるなら、いいということ。体を縮める、こわばる、顔をそらすなら、止めます。
その場ではこうする:キスしたいなら、ゆっくり近づいて、半分のところで半秒待つ。彼女が寄ってきたらキスし、顔をそらしたら止めて話を続ける。言葉にしたいなら「キスしたい」と言う。タイミングとやり方はキスしていいか聞くべき?に全部まとめています。
6. 彼女を友達から引き離さない。友達が彼女を連れて行ったら、それが答え
「あっちで話そう」「友達忙しそうだから、俺が一緒にいるよ」。こうして連れの人たちから引き離すと、彼女はあなたを断りにくくなり、その場を離れにくくもなります。逆に、彼女の友達が来て「もう帰るよ」と言ったり、そのまま彼女を連れて行ったりしたら、それは友達が彼女の境界線を守っているのです。邪魔されたと思う必要はありません。ついて行かないし、振り向いて友達のほうに連絡先を聞きもしません。
その場ではこうする:「わかった、楽しんで。」と言って、自分の友達のところに戻る。彼女のそばに友達がいるときの関わり方は、友達と一緒にいる人に声をかけるにはでいくつかの場面に分けています。
7. 彼女が酔っていたら先へ進まず、どう帰るかだけを考える
1、2杯飲んで話がはずむのは問題ありません。彼女が酔っていたら、その夜はもう「次の一歩」はありません。酔っているかどうか迷ったら、酔っているものとして扱います。酔っている人の「いいよ」は数に入りません。彼女から言い出したとしても同じです。あなたの役目は、彼女を安全に家まで帰すことだけです。デート相手が酔ってしまったらに、そのためのチェックリストがあります。
その場ではこうする:「今日はここまでにしよう。タクシー呼ぶから、家に着いたら連絡して。」
8. 彼女の「嫌」は言葉どおりに聞く
「まだ付き合う気はない」「もう帰る」「これは早すぎる」は、言葉どおりに聞きます。親密な場面で早すぎると言われたら止める。帰ると言われたら送る。「女の嫌は好きのうち」という考え方を持ちこまないこと。それは、続けるための理由を自分で作っているだけです。
2つの言葉は少しよく見ます。ひとつは「彼氏いるんだよね」。笑いながら言って、話も続いているなら、たいていは軽くかわしているだけなので、冗談で流していい。真剣に言われたら、手を引きます。もうひとつは「最近忙しくて」。いつとも言わない「また今度」なら、普段どおり話して、あとでもう一度誘う。彼女のほうから日にちを出してきたら、その場で決めます。やり方は断られたときの返し方と「また今度」は断り?にあります。
その場ではこうする:彼女が帰ると言ったら、「わかった、駅まで送るよ。」と返し、帰り道でその話を蒸し返さない。
「一歩ごとに聞いていたら、しらけない?」
男性からいちばんよく出る質問です。答えは、一歩ごとに聞く必要はない、です。ほとんどの場合は彼女の反応を見れば足ります。寄ってくる、応えてくれる、手を握り返してくるなら、いいということ。体を縮める、こわばる、黙りこむなら止めます。
しらけさせるやり方は2つあります。ひとつは何度も「いい?」と聞くこと。許可を待っているように聞こえて、彼女がその質問の後始末をすることになります。もうひとつは、それまで何の前ぶれもなく急に手を出すこと。彼女は固まって、そのあと一晩じゅう、どう抜け出すかを考えることになります。したいことは言い切る。または軽く触れるところから始めて、彼女がどう応えるかを見る。
口に出すのが気まずいと感じるなら、たいていはあなた自身、彼女がそうしたいのか確信がないからです。そういうときは急がず、もっと彼女の反応を見ます。彼女がまだ寄ってこないなら、あなたも急いで進まなくていい。
境界線を尊重しながら、好意ははっきり伝えていい
ずっとこんなに慎重にしていたら受け身になって、最後は友達止まりになるのでは、と心配する人は多いです。
この2つはぶつかりません。尊重が関わるのは、彼女が答えたあとにあなたが何をするかで、興味を隠すこととは関係ありません。「一緒に出かけるのすごく楽しい。来週また誘いたい」とはっきり言って、同時に彼女のどんな答えも受け入れる。はっきり伝えて、答えを受け入れる。この組み合わせは、「言えない」よりも「言っても聞かない」よりも、ずっといい結果になります。
尊重に読心術は要りません。彼女が何を考えているかを推測するより、彼女が何をしたかを見るほうがずっと正確です。
うまくできているかの見方
- 彼女があなたの隣でリラックスしている。自分から話をつなぐ、自分から近づく、次に会う話を自分から出す。
- 彼女があなたに嫌と言えて、言ったあとも話を続けてくれる。これがいちばん大事です。
- うまくできた結果、今夜は早めに終わることもあります。それもうまくできたうちに入ります。
彼女がもう断っているのかどうか読めないことが多いなら、脈なしのサイン8つに、よく読み違えるサインを並べています。境界線そのものが何かは境界線とは?を見てください。同意についてのほかの記事は同意と境界線のトピックページにあります。
セルフチェック:境界線を尊重できるか3問
1. 彼女が話の途中で体を後ろに引き、バッグを二人のあいだに置いた。どうする?
2. 「うちで少し休もう、あのレコードうちにあるから」と言ったら、彼女は笑って「初対面で家はちょっとね」と言いながら、まだ一緒に歩いている。次は?
3. 彼女の友達が来て「もう帰るよ」と言い、彼女を連れて行った。どうする?
よくある質問
相手が体を引いたら、謝るべき?
謝らなくていいです。彼女が一歩引いたら、あなたも少し引いて、気楽に話を続け、彼女がほっとできるようにするだけ。謝ると小さなことがかえって大きくなって、彼女のほうがあなたをなぐさめる羽目になります。短く「ごめん」が必要なのは、彼女がもうよけたのに、あなたがまた近づいてしまったときだけです。
彼女が笑いながら「やだ」と言うのは、どういう意味?
「やだ」として扱います。笑いは気まずさをやわらげるために出ることが多く、もう一度試してという誘いとは関係ありません。本当に判断がつかないなら止めます。「わかった、やめとこう。」
境界線を尊重していると、自信がなさそうに見えない?
見えません。自信がなさそうに見えるのは、たいてい答えを急ぐ人、断られると顔色が変わる人です。「嫌」を最後まで聞いて、そのまま気楽に話を続けられる。それ自体が落ち着いている人の振る舞いです。
付き合ったあとも、毎回聞く必要がある?
付き合うと、お互いの反応がもっとわかるようになるので、ほとんどの場合は見ていれば足ります。でも「彼女は嫌と言っていい」ということは、付き合ったからといって消えません。今日は疲れていてしたくないのは、昨日したかったのと同じくらい普通のことです。体が引いていたら止めます。