家族に交際を反対されても、急いでどちらかの側につかなくていいです。たいていの反対には、性質のまったく違う2つのものが混ざっています。ひとつは真剣に聞くべき心配。相手があなたに怒鳴った、お金を借りて返さない、結婚や子どもについての考えが2人で大きく違う、などです。もうひとつは条件へのこだわり。学歴、収入、職業、家柄、離婚歴、国籍などです。
前者は聞くべきで、言ってくれた家族に感謝してもいいくらいです。後者は最後まで聞いて、なぜ家族がそこを気にするのかを理解したうえで、自分の判断で進んでかまいません。家族をとても大事に思いながら、誰と付き合うかを家族に決めさせないこと。この2つはぶつかりません。
落ち着いて進めるには4つのステップがあります。まず最後まで聞く。次に、本当は何が心配なのかをはっきり聞く。それから、時間をかけて2人の様子を見てもらう。最後に、落ち着いて自分の決定を守る。
まず分ける:家族は本当は何を心配している?
家族の反対の多くは、最初はとても漠然としています。「とにかく、あの人はあなたに合わないと思う」「あの子と一緒になっても幸せになれない」。漠然とした反対はいちばん答えにくいので、最初にやることは、それを分解することです。
| 心配の種類 | よく聞く言い方 | どう見るか |
|---|---|---|
| 安全 | 「この前の食事のとき、あなたに大声出してた」「あの子と付き合ってから、ちっとも帰ってこなくなった」 | いちばん聞くべきもの。自分の経験と照らし合わせて、正直に考える |
| 誠実さ | 「あの子、あなたに3回もお金を借りてるよね」「本当に離婚したの?別居してるだけじゃない?」 | 具体的な事実で、確かめられる |
| 価値観と人生の計画 | 「子どもはほしくないって言ってたけど、あなたはずっとほしがってたよね?」「信仰が篤いみたいだけど、家の習わしはどうするの?」 | もともと2人で話し合うべきこと |
| 条件 | 「学歴が高くない」「飲食の仕事は大変だよ」「仕事が忙しすぎて、誰が家のことをするの?」 | 家族の基準で、あなたの基準とは限らない |
| 背景 | 「離婚歴がある」「外国の人でしょ」「あの家はうちとは違う」 | たいていはこだわりで、ときには思い込み |
| 時期 | 「まだ学生でしょ」「知り合って3か月で同棲?」 | 筋の通った注意のこともある。聞いたうえで自分で判断する |
上の3行は、あなたの安全と生活に影響することを家族が言っています。聞いていて不愉快でも、真剣に受け止めます。下の3行は、家族の期待や体面であることが多いです。あなたの相手はこうあってほしいという想像や、親戚に何と言われるかという心配です。家族があなたを愛していないという意味ではありません。それは家族が向き合うことで、あなたが解決する責任はない、というだけです。どれが誰のことなのかを分けるのは、課題の分離の無料レッスンでたくさんの場面を練習できます。
家族に反対されたら、どう話す?4つのステップ
1. まず最後まで聞く。急いで弁護しない
家族が初めて反対を口にしたとき、反射的にすぐ言い返したくなります。「何もわかってないくせに。」でも急いで弁護するほど、家族はあなたがのぼせ上がっていると感じ、話はどちらの声が大きいかの勝負になります。
まず最後まで話してもらいます。こう言えます。「心配してくれてるのはわかってる。先に話して。ちゃんと聞くから。」最後まで聞くのは、同意するという意味ではありません。理解しようとしている、という意味です。
2. いちばん心配なのは何か、はっきり聞く
漠然とした反対は、具体的なことに変わってはじめて手がつけられます。こう聞けます。
「ひとつだけ挙げるとしたら、いちばん心配なのは何?」
答えは「仕事が安定してないから、あなたがあとで苦労しそう」かもしれないし、「この前家に来たとき、ろくにあいさつもしなかった」かもしれません。前者なら2人の計画について話せますし、後者なら恋人に伝えて、次は直してもらえます。漠然とした不満を具体的な次の一歩に変えることは、問題を解決する力のレッスンで練習することです。
最後まで聞いても答えが「とにかく気に入らない」なら、それもひとつの答えです。このことは説明では解決できず、時間に任せるしかありません。
3. 口で説得せず、時間で示す
家族の態度が1回の話し合いで変わることはめったにありませんが、1、2年の安定した様子で変わることはよくあります。「すごくやさしくしてくれる」と言い続けるより、見てもらうほうがいいです。2人で実家に帰って一緒にごはんを食べるときの様子、あなたが元気にやっているか、何かあったときに恋人がどう対処するか。
そのためにも、恋人はどこにいても同じ人でいるのが理想です。あなたの前でも、家族の前でも、友だちの前でも態度が同じで、無理に機嫌をとることも、不機嫌な顔をすることもない。恋人が初めての顔合わせに緊張しているなら、先に彼氏・彼女の親に初めて会うときの準備を読んでおくといいでしょう。
しないこと:家族に受け入れてもらうために、家族の前で恋人をひたすらよく見せる、あるいは本当の問題を隠してあげること。ばれた日には、家族はあなたのことまで信じなくなります。
4. 落ち着いて決定を伝える
最後まで聞いて、はっきり聞き返して、時間もかけた。それでも一緒にいると決めたなら、はっきり、落ち着いて言えます。
「何を心配してるのかはわかってる。ちゃんと考えた。それでも、この付き合いは続けると決めた。自分のことはちゃんと守るし、本当に困ったことがあったら言う。」
落ち着いていることが大事です。言い合いで勝つ必要も、家族にその場で同意してもらう必要もありません。伝えたいのは、聞いた、考えた、自分の決定には自分で責任を持つ、ということです。怒鳴りながら言うと、家族は意地を張っているとしか思いません。落ち着いて言えば、大人が選んだことだと感じてもらいやすくなります。
「反対されるほど燃え上がる」は本当?
「ロミオとジュリエット効果」を聞いたことがある人は多いでしょう。親が反対するほど、カップルはかえって愛し合う、というものです。この説は心理学者のリチャード・ドリスコルらの1972年の研究から来ていて、当時は親の干渉が多いほどカップルの愛情が深いという結果が出ていました。ところが2014年、心理学者のコリーン・シンクレアらが396人を追いかけてやり直したところ、同じ結果にはならず、むしろ家族や友人が応援しているほど、愛情や関わる気持ちがたいてい高いことがわかりました。
ここから2つのことが言えます。ひとつは、反対されたからこそこの付き合いが正しいと証明したくなっているなら、立ち止まって自分に聞いてみることです。一緒にいたいのは、この人だから?それとも勝ちたいから?もうひとつは、家族の態度は実際に関係に影響する、ということです。家族のほうがよくわかっているからとは限らず、長く板ばさみになるのが本当に疲れるからであることが多いのです。だから続けると決めても、縁を切ってしまわずに、時間をかけて少しずつ関係を直していく力を使います。
この件で恋人がすべきこと、すべきでないこと
板ばさみになるのはたいていあなたですが、恋人の反応からも、いろいろなことが見えてきます。
成熟した恋人は、冷たくされても最低限の礼儀を保ちます。一緒に方法を考えてくれて、あなたひとりに任せきりにしません。あなたの前であなたの家族を悪く言ったり、どちらかを選べと迫ったりもしません。
気をつけたいのは、こういうときです。
- この付き合いのために家族と縁を切れと言う、あるいは「あなたの家族は自分を見下してる。もう実家に帰らないで」と言う。
- あなたが実家に帰るたびに、相手が無視するか喧嘩になる。
- 相手があなたが家族と連絡をとるのを止める、あるいは「あなたの家族には2人のことなんてわからない」と言い続ける。
あなたを家族から引き離すのは、孤立の始まりです。健全な関係なら、恋人のために家族を差し出す必要はありません。
ここまで来ると、家族の反対の問題を超えていて、孤立のサインです。健全な関係なら、恋人がいて、家族や友だちもいて、どちらかと引き換えにもう片方を手放す必要はありません。関係の中で自分の人間関係と生活を持ち続けることは、自分の時間と空間のレッスンで練習することです。友だちが恋人をよく思っていない場合は、友だちが恋人を嫌っているときはに使える2つのテストがあります。
家族の言っていることが正しかったら
いちばん難しいのは、家族が言っていることを、あなたも心の中ではわかっている場合です。相手は怒鳴るし、貸したお金はずっと返ってこないし、付き合ってから実家に帰ることがどんどん減っている。それなのに、ずっと相手のための言い訳を探している。
そうなら、家族の反対は干渉というより、あなたへの注意です。家族の言うとおりだったからといって恥ずかしがる必要はないし、メンツのために無理に踏ん張る必要もありません。まず信頼できる人に話してみて、起きたことを時間順に書き出し、はっきり見えてから決めればいいです。
暴力、脅し、つきまとい、あるいは相手があなたのお金やスマホを管理している、といったことがあるなら、安全を第一にしてください。日本では、DV相談+(0120-279-889、24時間)や DV相談ナビ(#8008)に相談できます。誰かに話を聞いてほしいときは、よりそいホットライン(0120-279-338、24時間)へ。緊急のときは110番です。
逆も同じです。家族の反対のしかたが、脅す、スマホを取り上げる、外に出さない、さらには手を出す、というものなら、それも安全の問題で、同じように上の窓口に相談できます。
親戚に恋愛のことを聞かれるよくある場面は、親戚に恋人いるのと聞かれたらを読んでみてください。付き合ってからのほかの悩みは、恋愛関係のトピックにまとめています。
セルフチェック:家族の反対にどう向き合うか3問
1. 家族に「この前の食事のとき、あの人あなたに大声出してたよね」と言われた。この反対に近いのは?
2. 家族に「とにかく、あの人はあなたに合わないと思う」と言われた。いちばんいい次の一歩は?
3. 恋人に「あなたの家族は私を見下してる。もう実家に帰らないで」と言われた。これは?
よくある質問
親に恋愛を反対されたら、どうする?
まず何を心配しているのかを最後まで聞き、それからいちばん心配なのは何かをはっきり聞きます。まだ学生で、お金の面でも家に頼っているなら、親の心配はたいてい勉強と安全のことです。相手に会ってもらう、帰る時間を約束するなど、お互いに安心できるやり方を話し合えます。こっそり付き合う、嘘をつくのは、たいてい反対をもっと強くするだけです。
家族が彼氏を気に入らない。別れるべき?
そうとは限りません。まず、家族が心配しているのが安全や誠実さのような具体的なことなのか、学歴、収入、家柄のようなこだわりなのかを見ます。前者は真剣に考えるべきで、後者は自分の判断で進んでかまいません。別れるかどうかを最後に決めるのは、あなたです。
親が交際に同意しなくても、結婚できる?
多くの国や地域で、結婚できる年齢に達した大人の結婚に、法律上は親の同意はいりません。ただ、法律上できることと、関係の中で代償がないことは別の話です。もう決めたなら、家族に少し時間をあげて、加わってほしいと思っていることも伝えます。どちらが正しいかを証明するために結婚を使わないことです。
反対している家族に恋人を受け入れてもらうには?
1回でうまくいく方法はほとんどありません。役に立つのは、正式な話し合いの場を設けるより、気軽な場で家族に相手をよく知ってもらうことです。たとえば一緒に簡単なごはんを食べる。そして時間をかけて、あなたが元気にやっているのを見てもらいます。家族にその場で態度を決めさせないこと、恋人に演技を続けさせないことです。
相手が外国の人だから家族が反対している。どうする?
こうした反対には、本当の心配と思い込みが混ざっていることがよくあります。家族が何を心配しているのかを聞いてみます。将来遠くに住むことになるのが心配なのか、言葉が通じないのが心配なのか、単になじみがないだけなのか。本当の心配なら、将来どこに住むか、お正月をどう過ごすかなど、一緒に話し合えます。思い込みのほうは、時間と触れ合いで少しずつ変えていくしかありません。