付き合ってどれくらいで体の関係を持つかに、正しい時期はありません。初デート、1か月、半年、結婚してから。どの場合も、うまくいっている人もいれば、後悔している人もいます。タイミングを決めるのは人と4つのことで、カレンダーは二の次です。二人ともしたい、二人ともしらふ、避妊の準備ができている、どちらかがいつでも止められる。ひとつでも欠けていれば、どれだけ長く付き合っていてもまだそのときではありません。4つそろっていれば、それ以上日数を待つ必要はありません。
ここでは、あなたのためにスケジュールを組むことはしません。
みんなが数字をほしがるのはなぜ?
数字があると安心するからです。早すぎて軽く見られたくない、遅すぎて相手にしびれを切らされたくない。友達のグループLINEで「付き合って3か月でまだなの?」と言われると、自分が遅れている気がする。数字があれば、自分で判断しなくていいし、相手を読み取らなくてもいい。
でも、いちばん口に出すべき言葉が、ちょうど数字に置き換えられてしまいます。「3回目のデート」「3か月」といった言い方がどこから来たのか、なぜあてにならないのかは、3回目のデートのルールは本当?でしっかり分解しています。ここでは、よく見落とされる点をひとつだけ足しておきます。こうしたスケジュールは、両方向から人を傷つけます。
すぐにOKした人は、軽い、「遊び向き」と言われる。したくない人は、愛情が足りない、堅すぎると言われる。OKが早いか遅いかで人を評価すると、「いいよ」と「嫌」の両方を同時に罰することになります。ある人がいつしたくなるかは、その人のペースを表しているだけで、その人の価値とは関係ありません。
この点についての私たちの考えはこうです。タイミングは人によるもので、日数とはあまり関係ありません。初デートですごく盛り上がって、話が合って、空気もよくて、その夜にしたくなる人もいる。慎重で真剣な相手を探している人なら、最初の何回かはキスや手をつなぐまでが限界で、最後の一歩はまだしたくない。それもまったく自然なことです。この2種類の人に同じ日数を当てはめると、一方ではむだに先延ばしをし、もう一方では圧力をかけることになります。
見るのは、相手があなたにどれだけ気持ちを向けているかです。注意があなたに向いているか、あなたに近づきたがっているか、あなたが連れて行く場所についてくるか。そうしたことがそろっていれば、ペースは自然と前へ進みます。そうしたことがなければ、どれだけ待っても同じです。
「こんなに付き合ってるんだから、もういいでしょ」のどこがだめ?
時間がたっても、それが勝手に同意に変わることはありません。付き合って3か月というのは、知り合って3か月たったということで、どちらかが相手に何かの借りがあるという意味にはなりません。何回デートしたか、誰が何回ごちそうしたか、何をプレゼントしたか。どれも、体を引き換えられるものに変えはしません。
もしあなたが心の中で「こんなに待ったのに」と計算しているなら、その帳簿そのものがサインです。一緒に過ごしたことを、もらって当然のものに換算しています。
逆に、あなたがこんな言葉を聞いているなら、それは圧力です。
- 「本当は好きじゃないの?」
- 「ほかの人は付き合って1か月で……」
- 「遊びじゃないんだから、何が怖いの?」
- 断られると一晩じゅう不機嫌な顔をして、翌日わざと返信しない。
どれも共通して、あなたの「まだしたくない」を、説得して片づけるべき問題に変えています。何度も説得されてからうなずくのは、たいてい居心地の悪さを終わらせたいだけで、したいからではありません。無料レッスンの何度も説得するのは圧力に、見分けを練習できる場面がたくさんあります。押し切られてOKしたのが同意になるのかは、押し切られてOKしたのは同意?でもくわしく説明しています。
いいやり方はこうです。したい側が1回言う。相手がまだしたくないと言ったら、受け止める。がっかりするのはいい。説得はしない。
1回言って、受け止める。がっかりするのはいい。説得はしない。
好きだからこうなった、と相手に感じてもらう
慎重な人が気にしているのは、たいてい「これは、この人が自分を好きだから起きていることなのか」です。あなたが相手を素敵だと思っている、大事に思っていると感じてもらうほうが、どんな説得よりも効きます。急いで求める、何度も急かすと、相手は自分がただの目標になっていると感じるだけです。
体の関係のために、いい加減な約束もしないこと。真剣に付き合いたいなら、そのまま言う。短い関係でいいなら、付き合う気があるふりをしない。相手に「先に付き合ってくれないと」と言われて、自分にそのつもりがないなら、正直に言って、相手が嫌なら仕方ありません。約束と引き換えに手に入れた親密さは、約束がうそだとわかった時点で相手が去っていくし、だまされたという思いも残します。
準備はできている?セルフチェック
「付き合ってどれくらい?」と聞くより、自分にこう聞きます。どれも、自分で観察できて答えられることです。
- したいと思っている。応じないと相手が離れていくのが怖いからではない。
- コンドームと避妊について話していて、誰が何を用意するかわかっている。
- 最近の性感染症の検査について話している、または一緒に受けに行く約束をしている。
- 自分が何を望んでいるかわかっていて、このために相手にいい加減な約束をしていない。
- 二人ともしらふで、反応が鈍るほど飲んでいない。
- 「待って」「今日はやめとく」と言えば、相手はすぐ止まり、怒らないと信じられる。
- 途中で嫌になったとき、あとで思っていたのと違ったとき、相手に言える。
結果の見方:ひとつでもチェックがつかないものがあっても、相手への愛情が足りないということではありません。先に話しておくことがある、またはあなたのペースがまだそこまで来ていない、というだけです。全部にチェックがついても、今夜「するべき」ということにはなりません。二人にもういい土台があるというだけで、いつそうなるかは、そのときの二人の気持ちに任せます。
同意、ためらい、はっきりした拒否の分け方は、無料レッスンの同意とは何かでひとつずつ扱っています。
避妊は先に話す、ペースはその場で見る
避妊はいちばん現実的なことで、始める前に話しておきます。コンドームは自分で用意する。避妊の方法と、最近性感染症の検査を受けたかどうかは、時間をとってそのまま言います。「その前に、避妊のことと、最近検査を受けたかどうか、話しておきたい。」性感染症の検査は、泌尿器科、婦人科、性感染症を診るクリニックで受けられます。恥ずかしがることはありません。途中で思い出すのが、いちばん扱いにくいのです。
ペースのほうは、前もって会議をする必要はありません。相手の反応を見ます。寄ってくる、応えてくる、ついてくるなら、ゆっくり進む。もう少しゆっくりと言われたら、ゆっくりにする。
ゆっくりの側が、先にはっきりさせておきたいならそれもいい。普段の、リラックスしているときに一言言えば十分です。
- 「体の関係はゆっくりなほうで、まずもっとあなたのことを知りたい。」
- 「今はまだしたくないことがある。あなたのせいじゃない。」
体の関係を持てば二人の関係が自動的に決まると思っている人は多いのですが、実際にはそうなりません。体の親密さで、話し合いの代わりはできません。二人は付き合っているのか、まだ知り合う途中なのか。体の関係のあと、連絡の取り方への期待は変わるのか。こうしたことは先に話すほうが、あとでそれぞれ推測するよりずっといい。付き合う前に話しておくほかのことは、付き合う前に聞いておきたいことを見てください。
その場の同意:前回OKでも、今回OKとは限らない
話し合っていて、準備もできていても、そのときになったら、同意は毎回確かめます。
相手の反応を見る。寄ってくる、応えてくる、引き寄せてくるなら、したいということ。体がこわばる、黙る、顔をそらす、「待って」「早すぎる」と言うなら止めて、相手が自分からまた近づいてくるのを待ちます。したいことは言い切ればいい。一歩ごとに「いい?」と聞く必要はありません。もう少しゆっくりと言われたら、ゆっくりにします。
いつでも止めていい。最初にOKしていても、途中で気持ちが変わってまったくかまいません。相手はすぐに止まるべきで、理由は要らないし、「ここまで来たのに」と文句を言われることでもありません。同意は取り消せるのレッスンが扱っているのはそのことです。
酔っているのは同意ではない。判断が鈍って、ろれつが回らないほど飲んでいる人は、きちんと同意できません。頭がはっきりしてからにします。くわしくはお酒を飲んだら同意できる?にあります。
初めてのあとも、相手の反応を見る。付き合っていても、一緒に住んでいても、結婚していても、同意が初期設定になることはありません。付き合っていても同意は要る?よくある誤解にもっと例があります。
二人のペースが違うときは?
よくあることで、どちらかに問題があるわけでもありません。
あなたのほうが速いとき:自分の気持ちを1回言って、聞く側に回ります。相手がまだしたくないと言ったら、「わかった、そっちのペースでいこう」と言って、本当にそうする。ペースが長く大きくずれているなら、二人が合うかどうかを考える材料として受け取ります。
あなたのほうがゆっくりなとき:理由を言う必要も、日にちを出す必要もありません。「まだ準備ができてない。あなたのせいじゃない」で十分です。相手が「じゃあいつまで待てばいいの」と何度も聞いてくるなら、それがプレッシャーになっているとそのまま言えばいい。
どちらかが圧力を感じているとき:止まって、上の言葉をもう一度見直します。ずっと圧力をかけられている、罪悪感で動かされている関係なら、続けるかどうかを真剣に考えたほうがいい。
圧力や脅し、しらふでない状態で、望んでいない性行為をしてしまったことがあるなら、それはあなたのせいではありません。安全をいちばんに考えてください。性暴力の被害は、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター #8891 で相談できます。誰かに話を聞いてほしいときは、よりそいホットライン 0120-279-338(24時間)。緊急のときは110番です。同意についてのほかの記事は同意のトピックページにあります。
セルフチェック:ペースをわかっているか4問
1. 「もう3か月付き合ってるんだから、いいでしょ?」この一言は?
2. 避妊について話すのは、いつがいちばんいい?
3. 初デートで、相手がずっとあなたにもたれかかっていて、どこへ連れて行ってもついてくる。これは早すぎる?
4. 二人ともOKしていたのに、途中で一方が「待って」と言った。
よくある質問
付き合ってどれくらいでキスするのが普通?
体の関係と同じで、普通の日数はありません。初デートでキスする人も、付き合って1か月でキスする人も、どちらもよくあります。相手の反応を見ます。すごく近くにいる、目線が離れない、全身がリラックスしているなら、ゆっくり近づき、相手が寄ってきたらキスする。日数より相手の反応のほうが正確です。やり方はキスしていいか聞くべき?にあります。
初めての前に準備することは?
まずコンドームを用意して、避妊と性感染症の検査について話しておきます。二人ともリラックスしていて、いつでも止められる時間と場所を選ぶ。それから、初めてが思っていたほどうまくいかないのは普通のことだと覚えておきます。ふりをするより、口に出すほうがいい。
相手が結婚まで待ちたいと言ったら?
それは相手の境界線なので尊重し、説得はしません。自分がそのペースを受け入れられるかを考えます。どうしても無理なら正直に言って、続けるかどうかを二人で決めます。付き合いながら相手を変えようとするのはやめます。
長く付き合っているのに体の関係がないのは普通?
普通です。性への欲求やペースは人によって違い、性にあまり興味がない人もいます。見るのは、二人とも今の状態を気楽に感じているかどうかで、あるかないかは二の次です。どちらかがそれで悩んでいるなら、きちんと話し合い、必要ならカップルカウンセリングも使えます。
未成年同士なら、体の関係を持ってもいい?
日本を含む多くの国や地域で、一定の年齢に満たない相手との性行為は、本人同士が望んでいても罪になりえます。先生など、その子の世話や教育に責任を持つ立場の大人との性行為も、多くの国や地域で禁じられています。あなたが18歳未満で、このことに疑問があるなら、まず信頼できる大人や学校のスクールカウンセラーに相談してください。