もう会いたくないとき、いちばんいい断り方は、たいてい2〜3文です。
「この前は来てくれてありがとう。話していて楽しかった。でも、私たちは合わないと思うから、正直に伝えておきたくて。元気でね。」
2回目のデートを断るときにやることは、これだけです。短く、はっきり、やさしく。相手には、推測しなくて済むように、はっきりした「ノー」を伝える必要があります。でも理由を伝える必要はありませんし、相手に納得してもらう必要もありません。あいまいな「最近ちょっと忙しくて」や、いっそ既読のまま返さないよりも、この数行のほうが2人ともずっと楽です。
はっきりした「ノー」が、遠回しな言い方や無返信よりいい理由
あいまいにしたり消えたりする人の多くは、相手を傷つけるのが怖いからです。こうしたやり方はとても広く見られます。コミュニケーション学者のリア・レフェーブルらが99人の若者に話を聞いたところ、多くの人が、消えたことも、消えられたこともありました。でも受け取る側にとっては、それぞれのやり方の聞こえ方がまったく違います。
| やり方 | 自分が伝えたつもりのこと | 相手が実際に受け取ること |
|---|---|---|
| 既読のまま返さない、だんだん消える | 「これでわかるはず」 | 1週間の推測と、「何か悪いことしたかな」 |
| 「最近ちょっと忙しくて、また考えとく」 | 遠回しなノー | 「じゃあ落ち着いたら誘おう」。2週間後にもう一度断ることになる |
| 「いい人だから、きっともっと合う人に会えるよ」 | やさしいノー | わかる人もいれば、「じゃあまず友達からゆっくり」と返す人もいる |
| 「私たちは合わないと思う」 | はっきりしたノー | 少しがっかりするけど、前に進んでいいとわかる |
いちばんこじれやすいのは「最近ちょっと忙しくて」です。忙しいというのは客観的な理由に聞こえます。そして相手を尊重できる人なら、「時間が合わないだけ」と言われたら、また別の日に誘うのが当然の反応です。これは誘う側に教えている、断りの硬さ・やわらかさを読むのレッスンの見分け方そのものです。はっきりした断りなら止まる、客観的な理由ならもう一度聞いていい。だから心の中が「行きたくない」なら、「忙しい」で包まないでください。包むと、もう一度誘ってと頼んでいることになります。
「忙しい」は時間の問題に聞こえるので、相手は礼儀としてまた別の日に誘ってくる。2週間後、もう一度断ることになる。
「いい人なんだけど」についても、「いい人だね」という言葉そのものには問題はありません。困るのは、それがよく「ノー」の代わりに使われることです。「いい人だね」のあとに「でも、もう会うのはやめておく」とはっきり続ければ、問題ありません。
遠回しな断り方は、主に言う側の気持ちを楽にするものです。はっきりした断り方のほうが、かえって聞く側を楽にします。
はっきりした「ノー」は伝える。理由は伝えなくていい
理由を多く出すほど、相手が交渉できる場所が増えます。
- 「話が合わない気がして」→「じゃあ次は話題をもっと用意してくる。」
- 「今は仕事に集中したくて」→「大丈夫、待ってるよ。」
- 「ちょっと急ぎすぎな気がして」→「じゃあゆっくりいけばいいよ。」
どの理由も、直せる問題として聞こえてしまいます。「私たちは合わないと思う」は、それだけで答えです。証明する必要も、相手の同意をもらう必要もありません。断るのに相手を説得しなくていい、というのが理由はいらないのレッスンの話です。
どうしても理由を言いたいなら、相手と関係がなくて、直しようのないものを選びます。「あの日、ときめく感じがなかった。」言いたくないなら、言わなくてまったくかまいません。
何度も謝る必要もありません。断られるのはもともと少しちくっとするもので、まったく痛くないようにはできません。できるのは、短く、はっきりさせることです。
断りのメッセージ例:3つの場面
相手はまだ誘っていなくて、「今日は楽しかった」とだけ送ってきた
「ありがとう、私も楽しかった。でも、私たちは友達みたいな感じだと思うから、先にはっきり伝えておきたくて。待たせたくないから。元気でね。」
よくある失敗:とりあえず「私も〜」と返して、相手が本当に誘ってきたら言おうと考える。相手はこれを青信号だと受け取って、次のメッセージで誘ってきます。そうなるとかえって言い出しにくくなります。
相手がもう次の約束を誘ってきた
「誘ってくれてありがとう。でも行かないでおくね。あの日は楽しかったけど、私たちは合わないと思う。いい週末を。」
よくある失敗:いったんOKして、前日になって理由をつけてキャンセルする。または「その日は用事があって」とだけ返して、相手が察してくれるのを待つ。相手はたいてい察しません。新しい日にちを出してくるだけです。
短く、はっきり、やさしく。理由も新しい日にちも出さない。
もう2〜3回会っている、または共通の友達がいる、同じ会社にいる
何回か会っていると相手の気持ちも大きくなっているので、メッセージを1〜2文増やしてもいいですし、電話で伝えることを考えてもいいでしょう。でもメッセージで伝えても同じように有効です。とくに、会って言うのが落ち着かないと感じるときは。
「何回か一緒に出かけてどれも楽しかったから、ちゃんと伝えたくて。考えてみて、付き合う方向には進めないと思った。これからサークルで会っても、お互い気楽にあいさつできたらうれしい。」
よくある失敗:気まずいのが怖くて先延ばしにし続け、相手が共通の友達に「何か悪いことしたのかな」と聞きに行くまで引っぱる。第三者を通ると、きれいに終わらせるのがもっと難しくなります。
もっといろいろな言い方を練習したいなら、断るときの言い方のレッスンに、強さの違ういくつかのバージョンがあります。
いつ送る?会って言うべき?
タイミング:デートのあと1〜2日以内、または相手に誘われた時点で返します。相手が3回目に誘ってくるまで待たないこと。引き延ばすほど相手の気持ちは大きくなり、あなたも言い出しにくくなります。
伝え方:1〜2回会っただけなら、メッセージで断るのはまったくふつうのことです。そのほうがいいという人も多く、自分のペースで受け止められるからです。もう何回も会っていて、付き合う一歩手前という感じなら、電話か会って言うほうが誠意が伝わります。ただ、会うのが不安なら、メッセージはいつでも選んでいい方法です。安全は礼儀より大事です。
やらないこと:夜中にお酒を飲んで送る、友達に代わりに伝えてもらう。前者は言いすぎやすく、後者は大勢で噂されていると相手に感じさせます。
相手の返事がきつい、しつこく聞いてくる。どうする?
はっきり断られた人の多くは、「わかった、言ってくれてありがとう」と一言返して、それで終わります。そうしない人もわずかにいます。相手の反応は、あなたの決めたことが正しかったかどうかをちょうど教えてくれます。
| 相手の返事 | こうすればいい |
|---|---|
| 「わかった、言ってくれてありがとう。元気でね」 | 「こちらこそありがとう」と一言返して終わり |
| 「どこがだめだったか教えてくれない?」 | 「だめなところはないよ。ただ、そういう気持ちにならなかっただけ」と一度返して、それ以上は説明しない |
| 「もう一回チャンスがほしい」「あと1回だけ会って」 | 「気持ちは変わらない。元気でね」と言って、それ以上は返さない |
| 嫌味を言う、罵る、時間を無駄にさせたと言う | 返さなくていい。そのままブロックしてもいい |
| アカウントを変えて連絡してくる、会社や家の近くに現れる | スクリーンショットを残す、信頼できる人に話す、必要なら警察に相談する |
断ったあとに「なんで」と聞かれ続けると、あなたの「ノー」が弁護しなければいけない立場になってしまいます。弁護する必要はありません。一度言えば十分です。
表の最後の行は、もうつきまといで、礼儀の話ではありません。安全を最優先にしてください。つきまといや緊急のときは110に通報できます。緊急でない警察への相談は #9110 です。性暴力の被害は、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター #8891 で、交際相手からの暴力は DV相談+ 0120-279-889(24時間)で相談できます。誰かに話を聞いてほしいときは、よりそいホットライン 0120-279-338(24時間)があります。
まだ断る段階まで来ていなくて、デートの最中にもう帰りたいだけなら、デート中に帰りたくなったらに場面ごとの言い方があります。デートのあとの最初のメッセージをどう書くかは、デートのあとのLINEに「楽しかったけどもう会わない」の例があります。街で声をかけられたときの断り方は、声をかけられたときの断り方を見てください。ほかのデートの記事はデートのトピックページにまとめています。
セルフチェック:断り方がわかっているか3問で
1. もう会いたくない相手から、土曜に出かけようと誘われた。いちばんいい返し方は?
2. どうしても理由を言いたい。交渉されにくいのはどれ?
3. 相手が「どこがだめだったか教えてくれない?」と返してきて、そのあとさらに3回聞いてきた。どうすればいい?
よくある質問
1回しか会っていないなら、返さなくてもいいよね?
そうする人は多いですが、おすすめはしません。2〜3文のメッセージ1通で、相手の何日分もの推測が省けますし、あとで「最近どう?」と届く気まずさもなくなります。ただし例外が1つあって、相手があなたを不快にさせた、一線を越えたなら、別れのあいさつをする義理はありません。そのままブロックしてください。
デートを断るとき、理由は必ず言うべき?
言わなくていいです。「私たちは合わないと思う」で、答えとして完結しています。理由を言うと、相手はそれを直せる問題として受け取りがちで、かえって長引きます。
「友達でいよう」と言ってもいい?
本当に友達でいたいときだけ言ってください。断りをやわらかく聞こえさせるためだけなら、相手は期待を持ったまま誘い続けるかもしれず、あとでもう一度断ることになります。
相手に「どこがだめだった?」と聞かれた。どう返す?
一度だけ返せば十分です。「だめなところはないよ。ただ、そういう気持ちにならなかっただけ。」欠点を並べる必要も、相手が納得するまで慰め続ける必要もありません。それ以上聞かれたら、返さなくてかまいません。
断られた側は、どう返すのがスマート?
「はっきり言ってくれてありがとう。元気でね」の一言で十分です。理由を問いたださない、交渉しない、何日かたってから「本当に考え直す気はない?」と送らない。「ノー」をきちんと受け取れる人が、たいていいちばん安心できる人です。