木曜夜の陶芸教室、5週目。隣はずっと同じ人です。その人がろくろを引くといつも左に傾くことも、毎回10分早く来ることも知っています。でも2人がこれまでに交わした一番長い言葉は「スポンジ借りていいですか」です。
習い事やサークルでの出会いは、たいていこういう状態から始まります。いい知らせは、あなたがもうなかなか手に入らないものを持っていることです。毎週決まって会えること。下の6つのステップでは、「同じ教室」から2人きりで誘うまでの進み方と、断られたあと翌週もいつもどおり通う方法を書きます。教室、習い事、読書会、スポーツチーム、どれにも使えます。
なぜサークルや教室は、知らない人に声をかけるより楽?
心理学に、単純接触効果というとても安定した発見があります。ミシガン大学のロバート・ザイアンスは1968年にこれをまとめました。同じ顔を見る回数が多いほど、人はたいてい好感を持ちやすくなります。ただし、その接触自体が不快でないことが前提です。レオン・フェスティンガーらが1950年にマサチューセッツ工科大学の学生寮で行った有名な研究でも、近くに住んでいて、よく顔を合わせる人ほど親しくなりやすいことがわかりました。
サークルや教室は、この2つをどちらもくれます。くり返し会えること、そしてプレッシャーが小さいこと。最初に話がはずまなくても、来週も、その次の週もあります。
ただし、これには裏側もあります。くり返し会えるので仲良くなりやすい一方で、失敗したときの代償も大きくなります。街中で声をかけて断られたら、背を向ければ終わりです。同じ教室の人に断られたら、そのあと2か月、毎週木曜に顔を合わせます。だからサークルでは、慎重にいくなら、まずグループの中で打ち解けて、相手が乗ってくるか見てから2人きりで誘います。積極的にいくなら、2、3回話して手応えがあれば、そのまま誘います。どちらでもかまいません。失敗したあとの気まずさに耐えられるかどうかで決めます。
もうひとつよくある落とし穴が、いいクラスメイトでいる期間が長すぎることです。2か月課題の話ばかりして、異性としての空気がまったくないまま、ある日突然2人きりで誘うと、相手は変に感じるだけで、たいていもうあなたを友だちだと思っています。空気は最初から出しておき、誘うのはゆっくりでかまいません。
同じ教室からデートに誘うまで:6つのステップ
ステップ1:誰にも出会えなくても行きたい教室を選ぶ
あなたはそこに何か月も通うことになります。興味があるから続けられますし、その興味がのちのち2人の一番の話題にもなります。ある種の人に会うためだけに申し込んだ教室は、たいてい3週目までもちません。もったとしても、一度断られただけで、毎回の教室がつらくなります。
よくある失敗:男女比だけで教室を選ぶこと。ネットでよく見る「女性と知り合いたいならヨガに行け」のようなアドバイスです。あなたがヨガにまったく興味がないのは相手にひと目でわかり、その目的の見え方は、どんな第一声よりも先に読み取られます。
ステップ2:1週目から全員にあいさつする
時間どおりに来る、みんなの名前を覚える、椅子を運んだりテーブルを片づけたりするのを手伝う、全員にあいさつする。あなたはすぐに、このグループの中で付き合いやすくて気前のいい人になります。話がうまくなってからあいさつし始める必要はありません。先に口を開いて、気楽さはあとからついてくることが多いものです。これが無料レッスンのやってみると調子が出てくるで練習する順番です。
好きな人と話すときは、わざと抑えなくてかまいません。相手の目を見て、ゆっくり話し、ときどき軽くからかって、あなたが相手に興味を持っていることが伝わるようにします。
よくある失敗:好きなひとりとだけ話して、ほかの人にはそっけないこと。クラス全員が気づきますし、相手も目をつけられたと感じます。
ステップ3:その教室でしていること自体を話題にする
一番切り出しやすい話題は、2人が今一緒に経験していることです。
- 陶芸教室:「その釉薬の色、どうやって出してるんですか?自分のは毎回サビみたいになって。」
- 英会話教室:「さっき先生が言ってた丁寧な言い方、わかりました?メモしたけど全然わからなくて。」
- バドミントンのサークル:「さっきのバックハンド、どうやって拾ったんですか?自分はいつもあきらめてて。」
こういう質問は答えやすく、プライベートにも踏み込まず、相手が少し手助けできる機会にもなります。目の前の状況から話題を広げることは練習できます。その場にあるものを話題にするのレッスンでは、まさにこういう場面を使って練習します。
よくある失敗:2週目から個人的な質問を立て続けにすること。「どこに住んでるの?」「何歳?」「恋人いる?」と次々聞くと、相手は身辺調査をされているように感じます。会話には自分のことも多めに入れて、相手が拾えるものを作ります。
ステップ4:教室の前後に会話を広げる。まずは何人かで
教室の前に数分早く来る、終わったあとに入口で少し多めに話す。どちらも自然な広げ方です。もう一歩進めるなら、まずグループから始めます。「終わったら、みんなで隣のうどん屋に行こう」。あるいは教室のグループLINEで作品の写真を見せる、来週何を持ってくればいいか聞く、などです。
まず何人かで、というやり方にはいいことが2つあります。相手が来るときのプレッシャーが小さいこと、そしてみんながいる中で相手のことをもっと知れることです。何人かで行くときは、全員が話に入れるようにして、座った瞬間からひとりとだけ話し込まないことです。これは連れの人に気を配るのレッスンでもっと練習できます。
よくある失敗:毎週時間を計算して、「たまたま」相手と一緒に駅まで歩くふりをすること。一緒に歩きたいなら、そのまま言います。「こっち方面だから、一緒に行こう」。目的を隠した偶然は、回数が増えれば必ず気づかれます。
全員にあいさつして、好きな人と話すときは相手を見る。
好きなひとりとだけ話して、ほかの人にはそっけない。
「終わったら、みんなで隣のうどん屋に行こう。」
毎週時間を計算して、「たまたま」相手と一緒に駅まで歩く。
何曜日にどこへ行くかはっきり言い、その場で日時を決める。
「時間があったら、いつか一緒に見に行けたらいいね。」
ステップ5:相手がボールを返してくるか見る
好意がある人は、たいてい自分から会話をつないできます。自分から話しかけてくる、質問してくる、先週あなたが言ったことを覚えている、席をとっておいてくれる、教室のあと少し残ってくれる、グループLINEであなたのメッセージに返してくる、冗談に乗ってくる。礼儀なだけの人は、答えるけれど話を続けず、笑うけれど質問は返さず、教室が終わるといつもの友だちと一緒に帰っていきます。
違いは何度か見て判断します。親しさと好意の見分け方は、優しいのは好きだから?の記事に6つの違いをまとめてあり、誰が相手でも使えます。
よくある失敗:相手が誰にでも同じように見せている親切を、自分にだけ特別だと思い込むこと。
ステップ6:2人きりで一度誘い、その場で日時を決める
相手がずっとボールを返してくるなら、2人きりで一度誘います。直接でもLINEでもかまいませんが、クラス全員の前では誘いません。誘う内容は具体的で、2人の趣味に関係していて、教室の外のことにします。
相手が今週は予定があると言ったら、すぐ別の日を出して、その場で決める。相手が「考えとく」としか言わず日にちも出さないなら、今回は断りと受け取り、翌週もいつもどおりあいさつする。
相手がOKしたら、約束どおりに会い、前日に確認のメッセージをひとつ送ります。相手が「考えとく」と言ったら、「じゃあいつなら空いてる?」ともう一度だけ聞いてかまいません。それでも日にちが出てこないなら、今回は断りと受け取り、理由を問いただす必要はありません。相手から返事がないときも、続けて送らないことです。その待ち時間の受け止め方は既読無視の記事にあります。
よくある失敗:相手がろくろを引いている最中や、ほかの人とペアで練習している最中に聞くこと。相手は手がふさがっていて、心もあなたに向いていないので、そのタイミングで聞くと、たいてい適当な「また今度」しか返ってきません。
断られたけど、来週も一緒に教室がある。どうする?
ここが教室やサークルならではのところです。断られても、次の木曜には同じ教室にいます。
やり方はシンプルです。
- いつもどおりあいさつする。わざと避けることも、急に冷たくなることもしません。
- そのことには触れない。理由を聞かず、ほかのクラスメイトにも話しません。
- いつもどおりに接する。相手が席を変えても、あなたは追いかけて変えません。相手がいつもどおり話しかけてきたら、いつもどおり返します。
- いいクラスメイトでい続ける。気まずいのは少しの間だけで、あなたは自分の生活を続けます。
その場では「わかった、また来週」と返せば十分です。ひとりに断られたのは、2人がこの一回はかみ合わなかったというだけです。どうしても気楽にいられないなら、別の時間帯のクラスに移るのもいいでしょう。グループ全体に空気が変わったと感じさせないことです。断られたその場のつらさの受け止め方は、断られてつらいときの記事を見てください。
どんなサークルや教室が出会いやすい?
種類によって、仲良くなる早さが違います。「自然なやりとりがあるか」と「失敗したあと気まずいか」で見るとわかりやすくなります。
| 種類 | なぜ仲良くなりやすいか | 気をつけること |
|---|---|---|
| チームスポーツ(バドミントン、バレー、ソフトボール) | チームを組む、交代するときに自然にやりとりがあり、終わったあとよく一緒に食べに行く | 試合中は話さない。負けたときに無理に話題を探さない |
| ものづくりの教室(陶芸、パン作り、木工) | 手を動かしていられて、作品そのものが話題になる | 先生が説明しているときは話さない |
| 語学教室 | 授業でもともと2人1組の会話がある | 会話練習は課題であって、相手があなたに興味があるという意味ではない |
| 読書会 | 毎回決まった話題があり、相手がどう考えるかが聞ける | 意見が違っても言い負かそうとしない |
| 山歩きのサークル、ハイキング | 1日歩き続けるので、並んで話す時間がたっぷりある | ずっとひとりにくっついていると、グループ全員にわかる。少し話したらグループに戻る |
| オンライン講座、大人数の講演 | 時間の融通がきく | やりとりが少なく、これだけで仲良くなるのは難しい |
人と知り合える場所をもっと見たいなら、出会いの場所はどこにある?の記事に7種類まとめてあります。最初のひと言で詰まるなら、ナンパの第一声を参考にしてください。ほかのテーマは声かけ・話しかけのトピックにあります。
セルフチェック:教室で人を誘えるか3問で確認
1. 陶芸教室の2週目、隣の人と話し始めたい。一番いいひと言は?
2. 相手はずっとボールを返してくれていて、土曜の陶器市に誘ったら「今週の土曜は予定あって」と言われた。どう返す?
3. 相手に断られたあと、翌週の教室ではどうする?
よくある質問
教室に知り合いになりたい人がいる。自然に話しかけるには?
教室でしていること自体から始めます。たとえば課題のことを聞く、先生がさっき話したポイントを聞く、相手のやり方を教えてもらう。話すときは相手を見て、ゆっくり話し、あなたの興味が伝わるようにします。何度か話して、相手が乗ってくるなら、2人きりで誘います。
サークルで好きな人と仲良くなるには?
グループの活動にたくさん参加して、みんながいるときに自然と多めに話します。相手が話したことを覚えておき、次に会ったときに続きを聞きます。仲良くなれているかどうかは、相手が自分から会話をつないでくるかで見ます。あなたがどれだけ話したかは、あてになりません。
習い事で友だちを作るなら、誘えるのはどれくらいたってから?
親友になるには何か月もかかります。デートに誘うなら、そこまで待つ必要はありません。何度か話して、相手が自分から話しかけてくる、冗談に乗ってくるようになったら、2人きりで誘ってかまいません。親友になるまで待っていると、相手はたいていもうあなたを友だちだと思っています。
サークルの好きな人に、もう恋人がいる。どうする?
相手が真顔で決まった相手がいると言ったら、手を引きます。いつもどおりクラスメイトとして接して、口実を作って近づき続けないことです。相手がそのあとフリーになったら、そのとき誘っても遅くはありません。それまでは、もともと好きだったことに気持ちを戻して、ほかの人とも知り合いましょう。