不安型と回避型の二人には、よくこんな夜があります。
水曜の夜10時。
あなたの側:相手から今日来た返信は2通だけ、どちらも短い。「週末、ススキ見にハイキング行かない?」と送って2時間、既読はついたけど返事はなし。「それとも今週は疲れてる?」と付け足して、SNS を開いて相手がオンラインかどうかを見始めます。
相手の側:今日は9時まで残業で、頭はまだ明日のプレゼンのことでいっぱい。「週末ハイキング」を見て、あとでちゃんと返そうと思った。10分後に2通目が来て、なぜか胸が少し重くなる。宿題がまた一つ増えたような気分。スマホを伏せて、先にお風呂へ。
これが追う側と逃げる側の循環です。片方は不安になるほど、近づいて確かめたくなる。もう片方は近づかれるほど、一歩下がって息をつきたくなる。二人とも悪い人ではありません。どちらもいちばん慣れたやり方で自分を守っているだけなのに、それがちょうど相手のいちばん怖いところを踏んでしまいます。
まずタイトルの問いに答えておきます。不安型と回避型は特に惹かれ合うのか。研究はそこまできれいには示していません。心理学者の Teresa Latty-Mann と Keith Davis は、285人の大学生とその母親にいくつかの愛着タイプの人を評価してもらいました。自分がどのタイプに近いかに関係なく、いちばん人気があったのは安定型の相手でした。むしろこう考えるほうが筋が通ります。この組み合わせはいったんくっつくと、循環がとてもしつこくてほどきにくい。だから身の回りでこれほどよく見かけるのです。
- 最初の追いかけっこは、火花によく似ています。不安型寄りの人にとって、相手がつかず離れずでいる不確かさは鼓動を速くします。それを「私たち、すごく相性がいい」と取り違えやすいのです。
- 二人の思い込みが、ちょうど互いを裏づけてしまいます。不安な側の思い込みは「大事な人は最後はいなくなる」。逃げる側の思い込みは「近づきすぎると、求められて縛られる」。片方が追い、片方が逃げることで、両方の思い込みがそのとおりになってしまいます。
まず表で:不安型と回避型は、それぞれ何を怖がっているか
| 不安な側 | 逃げる側 | |
|---|---|---|
| いちばん怖いこと | 置いていかれる、自分が大事にされていない | 縛られる、自分の時間がなくなる |
| 不安なときにすること | メッセージを増やす、試す、オンラインを確かめる、すぐに話をはっきりさせたがる | 返信が遅くなる、話をそらす、「最近忙しい」と言う、一人になりたがる |
| 心の声 | 「もう好きじゃなくなった?」 | 「またか、息が詰まる」 |
| 相手に何をされると悪化するか | 理由も言わずに消えられる | 問い詰められ続ける、すぐ返事をしろと言われる |
| 何が助けになるか | 自分の生活が充実していて、相手の返信に頼らなくても安心できる | 追われずに、自分のペースでいられる |
いちばん下の行がポイントです。不安な側は、相手がもっと返信して、もっと説明してくれれば解決すると思いがちです。でも、相手がどれだけまめに返してくれても、あなたの生活が相手を中心に回っている限り、次に返信が遅れたときにまた警報が鳴ります。警報を小さくしてくれるのは、あなたが手元に持っているほかのこと、ほかの人です。
追う側と逃げる側の循環は、こう一周する
- 不安な側が、少し距離を感じる。返信が遅い、言葉がそっけない。
- 確かめたくて近づき始める。たくさん送る、たくさん聞く、会おうと言う。
- 逃げる側はプレッシャーが増したと感じて、もっと離れる。返信がさらに遅く、さらに短くなる。
- 不安な側はもっと慌てて、もっと追う。ケンカを始めたり、試したりもする。
- 逃げる側は、とうとう電源を切る。
- 数日たってプレッシャーが引くと、逃げる側が少し戻ってくる。不安な側はほっとして、そしてまた次の一周が始まる。
カップルのやりとりを研究する人たちは、これによく似たパターンを「要求と引きこもり」と呼んでいます。片方が求めるほど、もう片方が引いていく形です。コミュニケーション学者の Paul Schrodt らが数十の研究をまとめて分析したところ、このパターンが多いほど、二人の関係への満足度は低くなっていました。この循環のいちばん厄介なところは、二人とも「先に始めたのは向こうだ」と感じていることです。どのステップも入口になりえますし、どのステップも出口になりえます。
6番目の「ほっとする」にも注意が必要です。来たり来なかったりする反応は、それだけで人を手放せなくします。理由は温度差の無料レッスンで説明しています。あなたを待たせ続けているのは、たいてい不確かさそのものです。気持ちが深いからとは限りません。
不安な側へ:1通目で止める
やることはシンプルです。メッセージは1通だけ送って、ほかのことをする。
「私のこと、どうでもいいんでしょ?」「忙しいよね、どうせ私なんて大事じゃないし」。こういう言葉の裏にあるのは、「あなたがいなくなるのが怖い」という気持ちです。でも試されると、相手はテストを受けている気分になります。正解しても何ももらえず、間違えればケンカになる。3通続けて送れば、相手に届くのはプレッシャーだけです。
2通目でもう追っていて、3通目は試しになっている。相手はテストされている気分になって、もっと遠ざかる。
1通だけで、時間もはっきりしている。相手の返事が遅くても来なくても、あなたはいつもどおり過ごす。あなたが追わないから、相手はあなたを恋しく思えるようになる。
2通目を送る前に、いったん止まって自分に聞いてみてください。いま送りたいのは、何かを分かち合いたいから? それとも胸の中の焦りを止めたいから? あの急かされるような感覚は、いちばん印象を下げる行動をあなたにとらせます。焦りは弱いサインの無料レッスンが扱っているのは、まさにそれです。まずはその焦りの面倒を見てあげましょう。お風呂に入る、外を歩く、友だちと別の話をする。
長い目で見ると、不安がここまで大きくなるのは、たいてい気持ちのほとんどが相手に向いているからです。仕事、運動、友だちを取り戻しましょう。まだお互いだけと決めていないなら、ほかの人とも知り合ってみてください。あなたの中で相手が占める場所が小さくなれば、返信が1通遅れても、それはただ返信が1通遅れただけのことになります。
よく「忙しいときは『いま忙しい』とだけ送ってもらう」という約束を勧める記事があります。たまに頼むくらいならかまいません。ただ、安心を相手に預けっぱなしにはしないでください。相手が覚えていて送ってくれれば、あなたは1日安心できる。忘れられたら、警報はもっと大きく鳴ります。
逃げる側へ:小さな調整を一つ
離れる前に、「ちゃんと戻るよ」とひとこと言う。
一人でいたいと思うのは悪いことではありません。問題になるのは、黙って消えることです。不安な人にとって、何の説明もない沈黙は、いちばん大きな音で鳴る警報です。
だから、ひとこと足すだけでいいのです。「この2日は仕事が詰まってるから、金曜の夜に電話するね」。離れること、戻る時間を伝える。謝る必要も、長い説明もいりません。そして金曜の夜、本当に電話をかけます。
離れることと、いつ戻るかを一度に言っている。自分の時間はそのまま守れて、相手も追いかけて確かめなくてすむ。
このひとことで、あなたの時間が減ることはありません。相手が追いかけて確かめる必要がなくなるので、その時間はむしろ静かになります。
「彼の温度差って、回避型だから?」急いで決めつけない
これはいちばんよく聞かれる質問の一つです。答えは、そうかもしれないし、違うかもしれない。そして、その答えをあなたが知る必要はありません。
温度差の原因は、回避の傾向かもしれません。でも、ただそこまで興味がないだけかもしれないし、同時にほかの人ともやりとりしているのかもしれないし、わざと冷たくしたり優しくしたりして、あなたにもっと気にさせようとしているのかもしれません。外から見ると、どれもよく似ています。
もっと厄介なのは、「彼は回避型なだけ。準備ができるまで待てばいい」という考えです。これを持つと、不安な人はいつまでも待ち続けてしまいます。私たちの考えはこうです。本当にあなたに惹かれている人は、回避寄りだったとしても、ずっと逃げ続けたりはしません。タイプを当てようとするより、行動を見てください。あなたが追うのを数日やめたとき、相手は自分から戻ってくるか。自分から誘ってくるか、具体的な日時を出してくるか。この答えのほうが、どんなラベルよりも当てになります。見分け方は温度差がある彼の本音でもっと詳しく扱っています。
循環がほどけないとき:合わないのかもしれない
二人がそれぞれ小さな調整を一つしてみれば、循環はたいていゆっくりほどけていきます。追う人が追わなくなり、逃げる人がひとこと伝える練習をすれば、両方の警報が小さくなります。
それでも、あなたが追うのをやめたのに、相手が何度も黙って消え、自分から連絡してこないなら、相手はもうあなたにそれほど気持ちがないことが多いです。相手が冷たくなるたびに、あなたが折れて謝るまで戻ってこないなら、それは無視で罰することで、あなたに頭を下げさせています。沈黙を終わらせるためにあなたが謝るのをやめれば、そのやり方は効かなくなります。喧嘩で無視するのは冷戦?に見比べられる表があります。
合わないからといって、どちらかが悪いわけではありません。二人が必要とする距離が、ただ違いすぎることもあります。それを認めるほうが、自分や相手を別の人間に作り変えようとし続けるより、二人にとってずっとやさしいはずです。
自分がどちら寄りか先に知りたいなら、愛着スタイル診断を試してください。四つのタイプのくわしい紹介は愛着理論は恋愛にどう出る?に、実際のやりとりの練習は愛着スタイルのレッスンにあります。恋人との関係についてのほかの記事は関係を育てる記事のまとめにあります。
セルフチェック:循環をほどけるか、3問
1. 誘いのメッセージに、相手から2時間返事がありません。循環をいちばん止めやすいのはどれ?
2. あなたは回避寄りで、今週はどうしても一人でいたい。いちばんいいのは?
3. あなたはもう追うのをやめたのに、相手は冷たくなるたびに、あなたが謝るまで戻ってきません。これに近いのは?
よくある質問
不安型と回避型は長く続けられる?
続けられます。ただし、二人ともこの循環が見えていて、二人とも少し調整する気があることが条件です。いちばんよくある行き詰まりは、二人とも相手が先に変わるのを待っていることです。どちらが先に変わってもいいし、先に変わったほうが負けたわけでもありません。
回避型はなぜ急に距離を置くの?
よくあるのは、関係が一段近づいたタイミングです。付き合い始めたとき、家族に会ったとき、とても親密な週末を一緒に過ごしたあと。回避寄りの人にとっては、近さが増すほど「自分がなくなる」という警報が鳴りやすく、少し下がる必要が出てきます。あなたを好きじゃないとは限りません。それでも、離れることを口に出して伝えるのは、相手が身につけるべきことです。
二人とも不安型、二人とも回避型だとどうなる?
不安型同士はべったりになりやすい一方、ケンカになると一緒にヒートアップして、どちらも先に止まろうとしません。回避型同士は一緒にいて楽ですが、話し合うべきことがあっても、どちらも口を開かず、問題がずっと放置されがちです。どの組み合わせにもそれぞれのつまずきどころがあって、最初からだめと決まっている組み合わせはありません。
不安型の私は、どうすれば重くならずにすむ?
平気なふりを自分に強いる必要はありません。作った平気さは見抜かれるし、よけいに疲れるだけです。役に立つのは、本当にほかのこと、ほかの人を持つことです。仕事、運動、友だち。まだお互いだけと決めていないなら、ほかの人とも知り合ってみる。メッセージは1通で止めて、試すような言葉はひとことも言わない。具体的なやり方は恋愛で重いと言われる理由にもっとあります。