恋愛で自分ばかり頑張っていると感じたとき、いちばんよくある反応は、もっと頑張ることです。メッセージを増やす、デートの予定を増やす、プレゼントを増やして、相手の熱を取り戻そうとする。金曜の店を予約して乗り換えまで調べておいたのに、相手は仕事のあとに「どこでもいいよ」とひとこと返すだけ。気持ちが沈んで、翌週にはもっといい店を予約する。
この方向は、たいてい逆です。一人がずっと出して、もう一人が動かなくていい状態だと、出している側はどんどん追いかけているように見えていきます。以下ではまず、本当にそうなっているかを見きわめる方法を説明して、それから引き方と、引いたあとに何を見るかを書きます。これは男性でも女性でも同じなので、この先は「相手」と書きます。
このリストの使い方:2、3週間、気持ちより行動を記録する
スマホのメモ帳にページをひとつ作り、下のことが起きるたびに1行書きます。日付、何があったか、誰がしたか。「10/3 土曜に展示に行こうと誘った、相手はOK」くらいで十分で、感想はいりません。
注意を3つ。
- 両方の分を記録する。相手がしたことも書きます。ふだん気にとめていないことも含めて。
- いつもどおりに過ごす。この2、3週間はわざと何かを変えないで、自然に起きたことだけ記録します。そうしないと、相手がもともとそうなのか、こちらの変化に反応しているのか見分けられなくなります。
- 普通の時期を選ぶ。誕生日、記念日、旅行の週は、誰でも感じよくふるまえます。
8つのチェック:自分が出しすぎていない?
1項目ずつ、この数週間に実際にあったことを思い出して、当てはまるものに印をつけます。
- 連絡はほとんど自分から。おはようとおやすみを送るのは自分、「今週会おう」と言い出すのも自分。自分が2、3日忙しくて連絡しなかったら、その間は相手も静かなまま。
- 相手が自分から自分のことを聞いてくることはあまりない。仕事で大きなトラブルがあったと話したのに、相手はそのあとどうなったかをいまだに聞いてこない。話すときはたいてい自分が聞いて、相手が答えている。人に興味があれば、その人のことを自然に知りたくなります。
- 予定がぶつかったとき、変えるのはいつも自分。木曜のフットサルを断った、同級生との飲み会をずらした。相手の予定が自分のために動いたことはほとんどない。
- ケンカのあと、先に折れるのはいつも自分。自分が悪くないときでも、沈黙を破って先に「ごめん」と言うのは自分。
- 相手が現れるのは、自分が必要なときだけ。夜中に落ちこんで2時間話を聞いてもらい、話し終えると眠いと言う。翌日はまたそっけなくて、会おうと言うと忙しいと言う。自分は呼べばいつでも来る人になっている。
- お金はほとんど自分が出していて、それがどんどん当たり前になっている。おごる、送り迎えする、相手の支払いを代わりにする。相手は一度もお返しにごちそうしようと思ったことがない。
- 自分の生活がどんどん小さくなっている。相手に合わせるために、友だちに会わなくなった、ジムをやめた、自分のやりたいことは全部後回し。
- 心の中で帳簿をつけはじめている。表ではなんでも「いいよ」と言っているのに、心の中では一つひとつ記録していて、記録するほど悔しくなる。
デートを自分がリードする、どこに行くか、何を食べるかを自分で決める。これ自体はとても普通のことなので、数に入れなくていい。見るのは、こちらがリードしている以外のところで、相手がこちらへ寄ってきているかどうかです。
結果をどう見るか
このリストは心理テストとは違い、印の数は整理の手助けにすぎません。0〜2個なら普通の波。3〜5個なら、もう追いかけています。6個以上が何か月も続いているなら、相手はもう完全にあなたを手に入れたと感じていて、何もしなくていいと思っている可能性が高い。
結論を出す前に、ひとつの場合を外しておきます。相手が特別な時期にいる。家族が重い病気、失業したばかり、論文の締め切り。しばらく気持ちを注ぐ量が減るのは普通です。見るのは、それに理由があるか、終わりがあるか。
それを外すと、残るのはたいてい2つの理由のどちらかで、両方のこともよくあります。
- 出しすぎている。相手が言う前に全部段取りして、相手が恋しく思う前にこちらから連絡している。これでは相手に気持ちを注ぐ機会がありません。人は「手を伸ばせば届きそうで、まだ完全には手に入っていない」と感じているときに、近づきたくなり続けます。もう全部手に入っていたら、頑張らなくなります。
- 相手の気持ちがそれほどない。口では好きと言っても、1か月のうち20日以上は自分から連絡してこない。何を言ったかより、何をしたかのほうが正確です。
何日か連絡しないと、相手から「何してる?」と来る
こちらが連絡しないと、相手はずっと静か
先週話した面接を覚えていて、結果を聞いてくる
3回話したのに、相手はまだ知らない
こちらが出した日がだめなら、相手が別の日を出してくる
いつも忙しいと言って、次の約束を出してこない
目に見える関わり方のレッスンも同じことを扱っています。一度の行動では何もわからないので、しばらくの間の様子を見ます。
なぜいつも自分のほうが多く出しているのか
自分に正直に聞いてみてください。尽くしているのは、あげたいから?それとも怖いから?
相手を失うのが怖いと、人は上乗せし続けます。メッセージはどんどん長く、プレゼントはどんどん高く、自分の意見はどんどん引っこめる。相手が感じるのは「この人は自分がすごく必要なんだ」ということで、相手はますます楽にかまえて、頑張らなくなる。こちらはもっと怖くなって、もっと出す。ずっと誰かに優しくし続けると、相手は「もう自分のものなのに、なんでまだ頑張る必要がある?」と感じるだけです。無料レッスンの自分をなくす尽くし方で練習するのが、この2種類の尽くし方を見分けることです。
もうひとつの理由は、選べるものが少ないことです。周りにこの一人しかいなければ、しがみつかずにいるのは難しい。出かける、人と知り合う、自分のことをしっかりやる。そうすれば自然と、全部の力を相手に注ぎこまなくなります。いつも相手の機嫌を取っている自分に気づいたら、人に合わせすぎる人の恋愛にもっとくわしく書いています。
私たちの考えはこうです。関係の中で、相手と同じだけ出す必要はありません。相手が少し多く出して、自分が少なめでも、罪悪感はいらない。いつも自分のほうが多く出していると、関係はかえって下り坂になります。
次の一歩:まず引っこめて、それから相手を見る
記録してみて本当にこちらに偏っていたら、急いで相手と長い話し合いをしないでください。どれだけ疲れているかを書いた長文も送らないでください。「こんなに尽くしてるのに、なんでもう少しできないの」という話は、相手にはあなたが求めているように聞こえ、求めるほど足りない人に見えます。
先にこれをやります。
- 追いかける動きをやめる。毎日決まって送っていたおはようとおやすみをやめる。相手から返信がなくても2通目を送らない。
- 相手のために自分の予定を変えない。フットサルにはいつもどおり行く、飲み会にも行く。相手から急に誘われても、予定があるなら予定があると言う。
- お金を普通に戻す。ごちそうしたいならすればいいし、したくないなら無理にしない。相手に出してと言われたお金が理不尽だと思えば断る。
- 時間を自分に戻す。仕事、友だち、運動。まだお互いだけとデートすると決めていないなら、ほかの人とも知り合う。
そしてもう2、3週間見ます。相手が一度でも自分から連絡してきたか、誘ってきたか、こちらが何で忙しいか聞いてきたか。あれば、そのペースで続けます。相手が戻ってきたのを見たとたん、また全部を出し直さないでください。
引いたあとも相手がまったく動かないなら、一度だけはっきり聞いてもいい。聞いたら、もう追いません。
一度聞いて、言ったらそこで止める。そのあとは、相手が本当に連絡してくるかを見ます。口での説明はあまり気にしなくていい。
引っこめて待ったのに、何も変わらないときは
相手が何週間も一歩もこちらに来ないなら、それ自体が答えです。どの関係も救わなければいけないわけではないし、離れる前に相手が悪い人だと証明する必要もありません。自分の一線を書き出してみてください。何ならもう少し待てるか、何はもう受け入れないか。それが離れるべきときのレッスンで練習していることです。
もうひとつ分けておきます。相手が気持ちを注がないことと、相手があなたを見下す、ひどいあだ名で呼ぶ、友だちと縁を切れと言うことは、別の話です。後者は、その場で「それは嫌だ。次はやめて」と言い、相手がやめないなら離れます。健全な恋愛関係の特徴のリストと照らし合わせると、もっとはっきりします。一人になるのが怖くてずっと耐えているなら、一人が怖くて妥協して付き合うが心に届くかもしれません。関係の中での付き合い方は恋人との関係のトピックページにまとめています。
セルフチェック:気持ちの注ぎ方を見分けられるか3問
1. 金曜の店を予約したのに、相手は「どこでもいいよ」だけ。関係を支えているのは全部自分だと感じた。まず何をする?
2. 記録したら、連絡も譲るのもお金も、ほとんど自分だった。いちばんいい次の一歩は?
3. 引いて2週間後、相手が自分から誘ってくるようになった。次は?
よくある質問
いつも自分から連絡するのは、相手の愛が足りないから?
そうとは限りませんが、確かめることはできます。まず何日か自分から連絡するのをやめて、いつもどおり自分の毎日を過ごし、相手から連絡が来るかを見ます。来るなら、相手はこちらから連絡されるのに慣れていただけ。まったく来ないなら、相手はもともとそれほど連絡したいと思っていなかったということです。
恋愛で多く尽くす側は損をする?
たいていはそうです。多く出す人ほど、注いだ分だけ手放せなくなる。出す量が少ない人は、手に入るのが簡単すぎて、どんどん大事にしなくなる。だから多く出している側がやるのは、多すぎる分を引っこめることです。
付き合いはじめから自分ばかり頑張っているのは普通?
はじめのころこちらが積極的なのは普通で、デートはもともと片方がリードすることが多いものです。見るのは、相手が少しずつついてきているか。自分から連絡してくるようになる、こちらのことを覚えている、こちらのために一度予定を変える。何か月も「どこでもいいよ」のままなら、もう上乗せはやめます。
自分ばかり頑張っているなら、すぐ別れたほうがいい?
まず引っこめて、2、3週間様子を見てください。こちらが出しすぎていることが原因の偏りは多く、引けば相手が自分から前に出てくることがあります。引いて待っても、相手が少しも動かないなら、離れていい。もう十分チャンスはあげています。